壱岐雄介は,波切島で暮らす元気な小学1年生の男の子。
 漁師として働く傍ら,波切島高校陸上部の監督をつとめる父健介と,優しい母和子,そして穏やかで成績優秀な6年生の兄大介との4人で幸せに暮らしていた。父健介は,その昔,「日本海の疾風」と異名をとった,天才ランナーだった。

 その日は小学校の運動会,健介は東京から旅行に来ていた会社社長である篠宮一家が釣りに行くというので,頼まれて早朝から船を出す。
 しかし,その後天候が徐々に崩れ始め,波が高くなり,社長の娘である小学4年生の奈緒子が誤って海へ転落してしまう。
 奈緒子を助けるために躊躇なく海へ飛び込む健介,しかし,奈緒子を船にあげるとそこで力つき,健介は帰らぬ人となってしまう。

 一方,そのことを知らない雄介は,父が運動会に来るのを心待ちにしながらも,運動会で快走し,見事1位を獲得する。
 父に結果を報告するために家に戻った雄介には,父の行方不明という悲しい事実が待っていた・・・・。

 悲しみの夜が明けて,父が死んだのはお前のせいだと,奈緒子のことを激しく責める雄介。そのことに,奈緒子は心を深く痛めながらも波切島を後にするのだった・・・。

 そして,月日は流れ・・・。

 大介が中学3年生,雄介が小学4年生の時,中学1年生の奈緒子は,再び波切島に戻ってくる。体の弱い奈緒子は,空気のいいどこかの地方で静養することを勧められ,自ら波切島に戻ることを希望,波切島北中学校に転校してきたのだった。

 そして,ここから,奈緒子と雄介,そして大介をめぐる物語が始まる・・・

 
 ここまでの部分はコミックス「奈緒子」の1巻〜2巻にわたる部分,つまり物語の冒頭部分です。続きは,是非コミックスを読んでください。・・・といいたいところですが,これから引き続き,徐々にストーリー紹介をしていきたいと思います。
 しかし,「奈緒子」の登場人物の表情や言葉など,コミックスを読んで初めてわかる部分が数多くあります。さあ,気になってきた方,すぐにビッグコミックスオンラインショップで注文しましょう!!

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