メディアとお酒

「夏子の酒」にも登場する新潟の銘酒
王紋−夢 純米吟醸

 会報第2号を配布したところ、管理人さんから「女性陣には「夏子の酒」と「奈津の蔵」を必修にさせねば。」とのご意見がありましたので、ついでにメディアに取り上げられたお酒をまとめて紹介することにします。

 「夏子の酒」は雑誌モーニングに連載されていた漫画で、和久井映美主演のテレビドラマにもなりCx系列で放送されましたのでご存じかもしれません。主人公のモデルは実は男性ですが、ストーリーは実話にほぼ基づいています。ちなみに新潟の蔵で「清泉」というお酒をつくっており、三木屋(注 壱岐の郷ノ浦町にある酒屋さん)にも「夏子物語」というお酒とともに置いてあるはずです。

 原作者は連載当時各地の蔵元や当時としては珍しかった地酒を扱う酒店を巡り取材しており、長崎県内では諫早市早見町の「地酒のみやぞの」を訪れています。「奈津の蔵」は「夏子の酒」の続編ですが、時代設定は遡った形をとり現在同誌に連載中です。(管理人注 2000年12月現在連載は終了しています。コミックスが1〜4巻まで発売されています。)

 その他に漫画のおかげで全国区になったお酒と言えば「美味しんぼ」で繰り返し紹介された石川県の「天狗舞」と「菊姫」、山形県の「住吉」があります。特に石川の2銘柄は「加賀の菊酒」としてとても優れた酒質を誇っています。

 最近ではモーニング掲載の「カバチたれ」で広島県呉の「雨後の月」が取り上げられていますが、あまりの絵の汚さ(原作は「ナニワ金融道」の青木氏)にお酒の良さが伝わってきません。残念なことです。

 小説では島崎藤村の「夜明け前」で木曽の「七笑」が、司馬遼太郎の「竜馬が行く」で高知の「土佐鶴」が、他にもタイトルは忘れましたが短篇集の中で大阪池田の「呉春」が紹介されています。いずれも美味しく、特に呉春はずば抜けています。

 映像メディアでは、NHK大阪制作の朝のテレビ小説「甘辛しゃん」が灘の蔵元(白鹿若しくは白雪がモデルだと思われる。)を舞台として放送され、一時期関連商品が出回りましたが、ヒロイン同様ブレークした気配は全くありません。

 対して昨年の大ヒット作「すずらん」のタイアップ商品「あしもい」というお酒は北海道で品薄状態となっており、私も入手できませんでした。北海道では他に「鉄道員」の中で主人公たちが飲む「北の錦」という夕張のお酒が土産物として人気です。北海道の方はビジネスチャンスに敏感で宣伝がとても上手だと思います。

 ごく最近TBSニュースで取り上げられた山形の「十四代」は関西で5万円のプレミアがついているそうです。これはバブルだと思いますが、品質がよい商品がメディアに取り上げられれば売れることは間違い有りません。

 壱岐も「奈緒子」をキーワードに特産品のメディア展開が十分可能だと思われます。興味が有る方は奈緒子ファンルームにアクセス,または私にお申し出いただければ昨年の自主研究グループ「波切島ランナーズ」報告書要約版を差し上げます。

 お酒の場で良い考えが膨らむよう、おいしいお酒を楽しく飲みましょう。 

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