きれいな花とうまい酒

新潟市のシンボル万世橋
流れる川は信濃川

 お酒のラベルをみると花の名前を付けたものが多いことにお気づきになるのではないでしょうか。なかでも桜、梅、桃、菊がよく使われているようです。

 愛媛県川之江の山川酒造が醸す「梅錦」は日本でも指折りの評価を誇る名酒です。24歳で本当の日本酒に巡り会えた当時、「梅錦」は雑誌「特選街」の日本酒大賞を連続受賞中で、とてもフルーティな風味の素晴らしい純米や本醸造を生産していました。

 現在も常時ベスト10に顔を出す実力で、山根福平杜氏は名人上手の名をほしいままにしています。杜氏の名前を大きくプリントしたラベルを使いだした先駆けの蔵ではないでしょうか。 

 五島支庁勤務時代福江市内には梅錦を取り扱っている酒店がなく、上五島の有川町に1軒取り扱っているお酒屋さんがありました。上五島出張のおり一升瓶を2本抱えては持ち帰り、福江の「天鍋」というわがまま気まま、でも腕はピカイチな親父が経営するお店に持ち込んでは刺身やおでん、ハコふぐの味噌焼きを肴に仲間と飲んでいました。

 このお酒は日本酒度が結構プラスの辛口ですが、飲んだ印象はふんわりとしていて、けれどボディはしっかりしているという特徴があり、青背の魚にもぴったりマッチします。三木屋にも当然常置されていますが、もし手にはいるのならば名門酒会向けに仕立てている「封印酒」をお奨めします。私も一回しか手に入れたことがありません。 

 九州代表の梅がつくお酒は佐賀の「窓乃梅」となるでしょう。庭の白梅の花吹雪が仕込桶へと落ちたところ、かつてないような芳醇な香りの酒ができあがったとの言い伝えを持つこの蔵も12代続く元禄元年創業の老舗です。ちなみにそのことがあるまでは「寒菊」という名前のお酒を造っていたそうです。どうしても九州のお酒はいつでも飲めるという気構えしかないのであんまり飲みませんが、今度じっくりと九州の食材に合わせて賞味したいものです。

 健康診断まではお酒を控えると言っていたにも関わらず、健康診断立ち会いのため前日来島したM主任保健婦が赤ワインとチーズ持参で来宅したうえ、同席したK山係長がビール3リットルに「出羽桜・桜花」一升持って三木屋の軽トラックで乗り付けるという荒技を繰り出されてはどうにもなりません。ただでさえナイチンゲール・シンドロームで検診時血圧急上昇&中性脂肪も要注意のおじさんなのに、今年はますます不健康のデブ判定であきまへんな。病院に行かなくちゃ。

 K山さんによると三木屋さんからお酒と料理の夕べでも催しましょうかとの提案があったとのことです。ここは常連のTさんに一肌脱いでセッティングしてもらいましょう。よろしくね。

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